この業界では、進む道筋は個人によって異なり、既定路線はありません。 そのため、多少の困難があっても前へ、上へ、外へ進もうとする意思が必要です。 当研究室では、そういう意思をもつ人が独立した研究者になるための力を養成します。 とくに、日本国の心理学分野での後継者になってもらえる人が増えてほしいと思っています。
具体的には・・・
当研究室所属のメンバーは
- 心的資源,注意力の個人差
- ストレス・疲労と認知機能
- 顔認知・魅力
- 広告表示における注意,メタ注意
- 応用を視野に入れた認知心理学的研究
- その他のテーマ
に積極的に関わるとともに、独自の視点で研究を進める能力を養います。
各大学院生と指導担当者(河原)は個別に相談し、短期計画と長期計画を策定します。
各大学院生はこの計画に基づいて研究を進めます。
常に複数の論文が投稿中である状態が理想です。
必要な態度・知識・技術・思考力
当研究室所属の大学院生は、仮説構築と実験的検証の訓練を通して、独立した研究者として必要な態度、知識、技能、思考力を身につけます。 具体的には、(学部のページで解説している5項目をふまえた上で)この4点です。
- 問題発見と解決法
- 混沌とする知見を整理し、何が問題かを見抜く能力。 加えて、何が問題かが分かったら、仮説を立て、論理的に考え、解決法を組み立てる能力が関わります。
- 研究実行能力
- 問題発見と解決法が決まったら、実際に研究を具体的に実施する能力。 これには実験計画法(必要ならば電脳プログラミング)、分析技術を含みます。
- 研究発表能力
- 論文を書く能力。論文は文学作品ではなく、報告書です。 そのため、書き方には型があります。それにしたがって書くことで、理解されやすい論文ができます。 単に、要約・目的・方法・結果・考察のという水準の書き方だけでなく、主張の仕方、パラグラフの構成の仕方、文章の繋げ方など、いくつかの水準で論文を書くための技術があります。 それらを習得します。こうした訓練は教科書的に健在的にこうだ、と示しにくいことは事実です。 したがって、実際は論文を書きながら、その場面に即して実地指導します。 例えば、査読者(究極的には読者)が引っかかりそうな書き方と、そうでない書き方など、具体例で示しながら訓練します。 また、査読のプロセスでの対応の仕方についても実地訓練します。
- 自営能力
- 修了後は独立した研究者として活動できるように、この業界で生き延びるための訓練をします。 研究室の運営、他の研究者との交流や共同研究、授業の仕方に関する諸技能、大学や研究機関での自己管理能力を訓練します。 これらの能力獲得の証明としての副産物が学位論文(修士論文、博士論文)です。
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